静寂と広がりのコートハウス

外に対しては閉じ、内に向けて大きくひらく中庭型の住まい。
通りに対して視線を抑えた静かな外観とは対照的に、内部では中庭を中心とした開放的な空間が広がります。光と風が四方から取り込まれ、プライバシーを確保しながらも、自然とつながる心地よさを実現しました。家族の気配がゆるやかにつながり、どこにいても空の存在を感じられます。

外へは閉じ、内へ開くという設計思想を象徴するファサードは、外からの視線を遮断しながら、内側の広がりと豊かな中庭空間へ視界と意識を導くための「静かな境界」として機能しています。

建物の中心に配置した「抜け」の庭。光と風を取り込み、影の表情を変化させながら、住まいに広がりと静けさをもたらします。

吹抜けとロフトをつなぎ、光・空気・気配が縦に抜ける住まいの中心。
上下が断絶せず連続する“立体の余白”として計画しました。