中にひらく、半平屋の家

角地で日当たりの良い反面、道路からの視線が気になる広い敷地に対して、中庭をつくって外に閉じ、大胆に中に開く1階完結型の半平屋の計画としました。
屋外は広い間口を生かした印象的な凹凸があるファサードに。
室内は玄関～LDK、階段をのぼって2階へのシークエンスと視線の抜けを意識することによって、スタイリッシュでメリハリのある、歩くほどに違う印象を与える空間としています。

シンボルツリーを配置することでリビング奥の人の気配を程よく遮りながら、
中庭に大きく視界が開け開放感のある玄関を演出しています。
造作のベンチに腰掛けて、中庭を眺めることも可能です。

グレーを空間のポイントカラーとし、
木目の下がり天井×モールテックスの腰壁造作で印象的なダイニングキッチンに。
無機質な中にもモールテックスの独特な風合いが際立ち、手しごとの繊細さが感じられます。

リビングは半平屋の特徴を生かし、1F屋根まで勾配天井として天井高を確保。
中庭に向かって天井を上げることで、より中庭との連続性を高めています。
TVの壁の裏はリビング収納に。
壁の高さを低く抑えることで、勾配天井の抜け感を損なわない隠し収納です。